9月に入り夏も終わりかけたこの日、この季節しか食べられないメニューを食べるために東京メトロ千代田線根津駅を降りた。 根津交差点方面出口を出て左に300mほど行き、根津神社入り口の交差点を右に入る。そうすると右手に”氷”ののれんが掛かった”甘味処 芋甚”が目に入る。 そう、なんてことはない、この季節しか食べられないメニューというのはかき氷のことだ。 ” たかが、かき氷” そう思う人もいるかもしれない。 しかし、ここのかき氷は1年に1度は食べないと、次の年まで食べなかったことを後悔するぐらい惹きつけてやまない魅力がある。 実際、ここ3年は仕事があまりにも忙しく、お休みの日も含めてこのお店に来ることが出来なかった。それでいて販売が終了する毎年10月になると、”ああ、また来年までお預けだ〜”などと後悔していた。 しかしさすがに限界で、今年はどうしても食べるべく、打ち合わせの合間のわずか30分を利用して立ち寄った。 店内は4人がけの椅子が3つと、2人がけの椅子が一つ、木目調の明るい雰囲気。訪れたのは3時30分ごろだったが、お客さんは恋愛談義に花を咲かせている近所の高校生らしき男の子と、女の子2人。それと、これまた近所であろうと推測されるおばあちゃんが二人。で、中年の自分。相反する雰囲気を持ち合わせるものが一緒に居合わせても不思議と違和感がないのは下町ならでは。 メニューをろくに見ずにオーダーをする。 ”宇治金時にミルクをトッピングで” 待つこと数分、一人用の黒いお盆にのせられて宇治金時が出された。 久しぶりの姿に思わずにやける。 1番下に小豆の蜜づけ、その上に氷。そして、一番上に”粉”の抹茶と、トッピングを追加したミルクがかかっている。 さっそく一口。 ”おいしい!!” この”粉”と言うところが、惹きつけてやまない部分である。口に含むと氷が適度に湿り気を与え、抹茶の粉がほろ苦さにすがすがしい香りを携えて、冷えすぎた舌の感覚を取り戻す役割をしている。たまらない! また、この氷がおいしい!まるで、綿アメのようにフンワリとしていて、スッと口の中で溶ける。すごくキメが細かい。 そもそも、ここのかき氷にはまったのは、この氷にビックリしたからだ。もう十年ぐらい前になるのか、このお店がまだ古い建物で、おじいさんがお店に出ていた頃、あまりにもすばらしい氷の食感に感動を覚え、通うようになってしまった。そのころは氷”すい”などを頼むこともあったぐらい氷にはまっていた。 その後、おじいさんはお店に出なくなって、おばあさんが、それで、今は息子さんが中心になってやっている訳だけど、個人的にはそのおじいさんが削る氷が一番おいしかったような気がする。 歯の出し方の違いからか、息子さんの削る氷は心なしかおじいさんより荒い気がする。 単なるノスタルジーなのかもしれないし、本当に年期の差なのかもしれないし、、、 それでも、大好きな味には代わりはないのでずんずん食べ進む。下にひいてある小豆の蜜漬けが個人的には少々甘すぎるきらいがあるが、その甘さもまた良し。 で、あっという間にたいらげてお会計。 530円+トッピングが80円で610円。 帰り際にお店の人に”今年初めて?”と聞かれた。実際は前述の通り三年ぶりぐらいなのだが、顔を覚えていてくれたことがうれしい。さすが下町。暖かいです。 もうすぐ10月が来てかき氷もおしまいになるけど、ここにはもちろんかき氷以外もあって、 あんみつ、くずもち、汁粉、その他諸々、テイクアウトで、バニラや小倉アイスを挟んだ 最中や、冬には今川焼き(ここでは昭和焼きという名称で売られている)などもある。 特に小倉アイスは安くておいしいと評判で、この辺ではみんなこれで育ってきたようです。 この近辺で甘いものが食べたくなったらおすすめです。 ホームページ http://gourmet.yahoo.co.jp/gourmet/restaurant/Kanto/Tokyo/guide/0501/P000961.html
(2005.09.07)
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eatmania 著者
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